事例紹介

どらたんを活用されている事例をご紹介します。

軽貨物運送事業者A社様

どらたんユーザー

軽貨物運送事業者A社(以下A社)は、大阪府の軽貨物運送事業者です。お客様の依頼に応じて、軽貨物車両最大積載量350kg(軽トラック、軽トラック冷蔵・冷凍車)を利用した運送・配送事業を営んでいます。食品、紙、建材等の様々な貨物を主にチャーター便による関西エリアから全国への輸配送をしています。
軽貨物運送事業は、2025年4月の法改正によって安全対策を強化しています。そのような背景も含め、「どらたん」を導入した経緯やメリットについてお伺いしました。(以下、敬称略。聞き手:NX総研・菅)

総研
貴社の事業の概要をお教えください。
A社
当社は、軽貨物運送事業者で、私の他に従業員が4名います。
保有者車両は5台で、最大積載量350kgのドライ用の軽トラックの他、冷凍・冷蔵の軽トラックも保有しています。
取り扱う貨物は、食品、紙、建材など様々です。チャーター便による輸配送が主で、関西エリアからの貨物を北は北海道から南は九州まで全国を対象に輸配送しています。定期の顧客ですと1日3便程度で配送する案件もありますし、月に1本程度やスポットの案件を扱うこともあります。納品先は物流センターや店舗であったり、現場であったり扱う貨物によって様々です。
全国を対象にすると、長距離の輸送となり、ドライバーの労働時間の管理が大変そうですが、当社は全国にネットワークを持ちますので、途中で他の事業者の車両に積替えし、中継を使ったリレーによる輸送も行っています。
総研
「どらたん」を知ったきっかけは?
A社
インターネットを使って運行管理をできるツールを探していた中で、運行管理ツールの紹介サイトがあり、そこで「どらたん」を見つけました。その紹介サイトには他社のサービスの紹介もありました。
総研
「どらたん」を導入した理由は? 他社のサービスと比較してどうでしたか?
A社
なによりLINEを使って操作ができるので、「いいな」と思いました。あとは運営会社がNXグループという点に惹かれたことでしょうか(笑)。
当社には60歳手前の従業員もいます。少し高齢の方ですと、新しいアプリに抵抗感を示したり、操作を覚えるのに時間がかかったりしますが、普段使い慣れているLINEであることもあって、問題なく使えました。
その他に、「どらたん」のホームページで他社の導入事例をみて利用するイメージが沸いたことです。
他社のサービスと比較して、料金が少し高いように感じましたが、当社としては許容範囲でした。
総研
「どらたん」導入によって解決したいと考えた改善課題はありますか?
A社
「どらたん」導入によって解決したいと考えた改善課題は、2025年4月の法律の改正※への対応が一番大きいです。
特に業務記録の作成と保存が義務化されている中、紙ベースの記録ですとどうしても保管と管理が大変です。私は、過去に大手宅配事業者に勤めていましたが、当時はデジタコの取得したデータでも紙で印刷して、大量の書類をファイルにして保管しているのを目にしていました。軽貨物事業者で複数台抱えている事業者はそのような管理をするのは大変です。
「どらたん」の導入によって、業務記録のデータをクラウド上に置いておけますし、日々の確認や、必要なときに必要なデータを取り出せるようになり上記の課題を解消することができました。
取得したデータを分析して、運行の見直しなどにも活用可能かと思いますが、まだ導入してから半年未満ですので、業務記録の内容のチェックが主とした利用で使い切れてはいないです。今後のテーマになります。
※国土交通省では、貨物軽自動車運送事業における安全対策を2025年4月より強化しています。これまでの点呼の実施や労働時間の順守、運転者に対する指導及び監督に加え、貨物軽自動車安全管理者の選任と講習受講の義務化、業務記録や事故記録の作成・保存、国土交通大臣への事故報告などが義務化されています。
参考:国土交通省「貨物軽自動車運送事業における安全対策を強化するための制度改正について
総研
「どらたん」を使ってみて良かった点は? 改善が必要な点はありますか?
A社
「どらたん」は、記録したい作業項目と位置情報や数量・メモなどの付随情報を自由にカスタマイズできることが良かった点だと思います。

当社では細かく作業項目を設定し、運行の実績を記録しています。例えば、「待機」の項目を位置情報の取得と一緒に登録しておくことで、荷主事業者からの適切な待機料の収受にも役立ちます(当社の待機料に準じています)。軽貨物自動車は、一般貨物の4トン車や10トン車と比べて、場所によりますが、少量のため優先して荷卸しをさせてもらえることがありますので、そこまで待機が発生することはありませんが、30分を超えたり、まれに2時間など長く待機時間が発生したりすることがあります。

当社のお客様は、報告すれば特段事実確認をされることなく、きちんと待機料も支払ってくださいますが、もし正確なエビデンスの情報を求められた際には、どこでどのくらいの待機が発生していたのか、「どらたん」で取得したデータから簡単に取り出し示すことができます。

「どらたん」で改善が必要だと思うことは、日によってはドライの車両から冷蔵・冷凍の車両など別の車両に乗り換えたりしますので、車両を変更する機能などがあると便利だと思います。

その他には、位置情報の取得が必要な作業項目が同じ住所で作業連続する場合に、その都度位置情報を取得しなくてはならない点でしょうか。例えば、集荷先で「待機」と「積込み」があった際に、「待機」で一度位置情報を登録した後、「積込み」でまたもう一度位置情報を登録しないといけないので少し手間がかかると感じます。自動で作業の位置情報を取得したり、前の作業と位置情報に変更があるか確認があり、「はい」「いいえ」で選択するなどできたらよいと思います。

総研
車両の変更がある場合は、既存のユーザーでは「車番入力」「車両変更」などの作業項目を作成し、メモ機能をつかって車番変更の記録を残す運用をしています。参考にしてみてください。位置情報取得については今後の機能改修の参考にさせていただきます。
総研
作業項目で点呼の実績も取られていますが、アルコールチェックの実績はどのように記録を残していますか。
A社
アルコールチェックの実績については、どらたんで「点呼」作業と併せて記録をしています。アルコールチェックの検査した数値(m/ℓ)をどらたんの「数値」入力機能を使って入力しています。また、「どらたん」とは別に、他のアプリを使って記録も残しています。シーテック社のアルコール検知器とそのアプリを使っており、スマホで顔写真を撮影し、アルコール検知器で息を吹くと、ブルートゥースでアプリと接続して写真と併せて、取得したデータを送ることができます。
総研
最後に、今後「どらたん」に期待することはありますか?
A社
「どらたん」は実際に使ってみて、とてもいいツールだと思います。知り合いの組合員にも便利なツールだと紹介もしたりしています。

軽貨物事業は、1人で営む個人事業主も多いですが、法改正への対応としても、そのような個人で事業されている方にもメリットがあると思います。

「どらたん」で運行の実績を記録しておけば、日々の運転時間や拘束時間などの労働時間も管理しやすいし、もし監査があったときや、事故など何かあったときには日々の業務がどのようになっているか、関係する機関へいつでも提示することができます。

個人事業主を主とする軽貨物事業者は、日々の業務管理が十分にできていなかったり、アナログなやり方で対応できていない事業者がまだまだ多いのではないでしょうか。他の軽貨物事業者にもぜひ利用してもらい、「どらたん」のようなツールが今後広がっていくことを期待しています。

総研
本日は貴重なお時間とご意見をたまわり、誠に有難うございました。

その他活用事例